横に長い長方形の紙の両端をつないで輪を作りましょう。つなぐとき,ひとひねりしたなら 左の図のような輪ができます。これがメビウスの帯と呼ばれるものです。
面の中央を歩いている蟻を想像して下さい。一方の面の上を歩いていたはずの蟻が, ぐるっと1周してくると不思議なことに最初とは反対側の面の上に来てしまいます。そしてもう1周まわってくれば, またもとの面の上にやって来ます。
これはメビウスの帯が1つの面だけでできている図形、表裏のない面でできた図形だからなのです。
また図のように,縁の線上の点Pを縁に沿って動かしてみましょう。2回まわってもとの位置に戻るが分かります。 これは縁は1本の線でできていることを意味しているのです。
そこで問題です。
図の水色の線に沿ってハサミを入れると、出来上がりはどんな状態になるでしょうか?次の中から選んで下さい。
輪になっていたのが解けて、1本のテープになる。 ひねりのない1つの輪になる。 もとの輪より大きな1回ひねりの輪になる。 もとの輪より大きな2回ひねりの輪になる。 2つのひねりのない輪に分かれる。 2つのひねりのない輪ができて、その2つはつながっている。 2つの1回ひねりの輪に分かれる。 2つの1回ひねりの輪ができて、その2つはつながっている。 2つの2回ひねりの輪に分かれる。 2つの2回ひねりの輪ができて、その2つはつながっている。
答は,やっぱり言わないでおきましょう。どうか、実験で確かめてみて下さい。
テープで輪を作るとき、ひとひねりしたとき、ふたひねりしたとき、みひねりしたときの模式図が下の図です。さて、ふたひねり、みひねりの輪では中央の線で切ったらどうなるのでしょうか?これも実験をしてみるのがいいですね。
みひねりのときの面の入れ替わりを利用した簡単な工作があります。正6角形で3つの種類の面をもつ ものを作りましょう。たたんで開くと,あら不思議!
型紙はこちら、別窓で表示されますから,ブラウザの印刷をご利用下さい。A4サイズです。
作り方を説明します。まず切り取って図のように裏をのりなどで張り合わせて平行四辺形の形にします。それを 正三角形の面が重なるように、折り目の山折り・谷折りが交互になるように折っていって、 最後にはのりしろの部分同士で糊付けします。